スイスのツェルマットといえばマッターホルン山麓の山岳リゾートとして、世界中からたくさんの人が訪れる観光地です。何と言っても最大の魅力はマッターホルンをはじめとする4000m級のアルプスに囲まれた山岳展望です。
ツェルマットの抜群の山岳展望を満喫する方法は、朝・晩の山岳交通機関の運行が終了した静寂に包まれた時間帯に山の上に泊まること。
あまり知られていませんが、ツェルマットの山の上には山小屋・山岳ホテルがいくつかあります。
ロープウェイや登山列車で簡単にアクセスできるところも多いので、今回はおすすめの山小屋・山岳ホテルを紹介します。
山岳ホテルおすすめ
山岳ホテルとは、山の上にあるホテルのことです。
山小屋とは異なり、個室のお部屋にバスルームがついていたり（共同シャワーの場合もあり）快適に過ごせます。また、登山列車やゴンドラ乗り場の近くにあるホテルが多いので、アクセスが良いところも特徴です。
ゴルナーグラート・クルム｜3100 Kulmhotel Gornergrat
ゴルナーグラート・クルムホテルは、ゴルナーグラート鉄道の終点駅3100mの展望台にあり、ツェルマットで一番有名であり最高級の山岳ホテルです。常に人気があり予約は数年先まで埋まっていることも。
ゴルナーグラート展望台は4000m級のアルプス29座に囲まれた特別な立地にあるので、とにかく山岳展望がすばらしく360度どこを見渡しても絶景です！
日中は混雑しますが、鉄道運行の時間が過ぎれば静寂に包まれた特別な時間が待っています。お部屋は個室でバスルーム付き、マッターホルン・ビュー、モンテローザ・ビューの指定も可能です。
実際に泊まったスイスのハイキングガイドさんが「悔しいけど感動した」と言っているのを聞きました。かなり高額ですが一生に一度の体験を考えれば支払う価値がありそうです。
シュヴァルツゼー｜Hotel Schwarzsee
ホテルシュヴァルツゼーは、ツェルマットの街外れからロープウェイに乗車して（グレッシャー・パラダイス）シュヴァルツゼー駅で降りたすぐの立地にある山岳ホテルです。
マッターホルンの真正面に位置するので山岳ホテルの中でもマッターホルンの展望の良さが抜群。マッターホルン登山の一般ルート・ヘルンリ稜線がよく見えます。
ツェルマットの山岳ホテルは近年料金が跳ね上がってしまい、富裕層でなければ手に届かないような値段のホテルが多いのですが、シュヴァルツゼーは唯一の良心的なお値段の山岳ホテルです。
バスルーム付きの個室もありますし、ドミトリースタイルのお部屋（共同バスルーム）もあります。
シュヴァルツゼーに宿泊してマッターホルン登山ベース・ヘルンリ小屋まで歩いてマッターホルン岩壁にタッチして帰ってくる往復ハイキングもおすすめです。
▼ヘルンリ小屋ハイキング
リッフェルハウス｜Riffelhaus
リッフェルハウスは、ゴルナーグラート鉄道のリッフェルベルク駅近くにある山岳ホテルです。近年、人気登山系YouTuberの方が宿泊されて日本人の人気が高くなりました。
ゴルナーグラート・クルムホテルと同系列のホテルなので宿泊費用はやや高額ですが、マッターホルンの展望が素晴らしいホテルです。
宿泊前後には、鉄道沿線沿いハイキングを楽しめるところもポイントですね！お部屋は個室でバスルーム付きもあり、ぜひマッターホルン・ビューのお部屋に泊まってみてください。
リッフェルアルプ リゾート｜Riffelalp Resort 2222m
リッフェルアルプリゾートは、ゴルナーグラート鉄道沿線にある5ツ星ホテルです。リッフェルアルプ駅で降りたらホテル専用のトロッコ列車に乗ってホテルへアクセスします。
ホテルはマッターホルン目の前にある高原にあり、伝統と格式高い上流階級のホテルとして長らく愛されてきました。スパやプール・ジャグジー・ウェルネスセンターなどの設備も充実しているので連泊もおすすめです。
冬はスキーイン＆アウトできるホテルなので、街のホテルではなくリッフェルアルプに連泊してスキーするのも素敵な体験になると思います！
山小屋おすすめ
ツェルマットの山小屋のおすすめを紹介します。
基本的にはドミトリー・スタイルですが、個室があるところも多いです。シャワーは共同が基本、有料のところもあります。
フルアルプ小屋｜Fluhalp
フルアルプ小屋は、ツェルマットの街中から地下ケーブルでスネガ展望台まで上がり、さらにゴンドラでブラウヘルトまで上がったら徒歩約1時間で歩ける立地にある山小屋です。
シュテリゼーと呼ばれる逆さマッターホルンを映す湖のすぐ近くにあるので、気象条件がそろえば、朝焼けに染まるマッターホルンと湖に移る逆さマッターホルンを写真に納めることができます。
個室もありますが基本的にはドミトリースタイルのお部屋で、シャワーは共同で時間制限付きの有料です。
比較的簡単に歩けるハイキングコース上にあるので、アクセスしやすいところもポイントです。食事がおいしいと評判も高く、リーズナブルに宿泊できるところも嬉しいですね！
ヘルンリ小屋｜Hoernli huette
ヘルンリ小屋は、マッターホルン登山のベース基地となる山小屋で、マッターホルン一般ルートのヘルンリ稜線のすぐ下である標高3260mにあります。
夏シーズンは特にマッターホルンに登るクライマーで賑わいます。マッターホルン登山をしない一般のお客様の宿泊可能ですが、シュバルツゼーのゴンドラ駅から往復で13km、標高差700m程登る必要があるため、登山経験者向けの山小屋です。
朝焼けに染まる迫力のあるマッターホルンを間近に見られる経験は何にも変え難いものです。夏シーズンは早朝にマッターホルン登山に挑む人たちがヘッドライトをつけて登っている姿を見ることができるでしょう。
個室もありますが数が少ないため、基本的にドミトリースタイルのお部屋に泊まります。
ショーンビエール小屋｜Schönbiel Hut
ショーンビエール小屋は、マッターホルンの西壁を唯一見ることができる角度にある山小屋で、ツェルマットから歩くと4時間以上、シュヴァルツゼーから歩くと2.5時間以上かかる立地にあります。
山岳交通機関が運行していない場所にあるので自力で歩いていく必要がある小屋です。日帰りではなかなか歩くのが厳しいので、ぜひ１泊して楽しんでくださいね。
ツェルマットから歩くハイキングコースも、あまり人に合わず絶景続きなので、健脚の人はぜひチャレンジしてください！ドミトリースタイルの素朴な山小屋です！
まとめ：山の上での滞在は格別です！
マッターホルン山麓の山岳リゾートとして知られるツェルマットの山岳ホテル・山小屋を紹介しました。まだ全てを紹介しきれているわけではないので随時更新していきます。
ツェルマットは山岳交通機関が発達しているからこそ簡単に山の上に上がれますが、日中はどうしても観光客で混雑してしまうことがあります。誰もいない朝・夕方こそ、アルプス本来の静けさと空気を味わうことができます。
ぜひ、ツェルマットに訪問する際には、街のホテルだけでなく山の上で１泊してみてください。きっと忘れられない体験になるはずです。
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