スイスの玄関口であるチューリッヒですが、空港から電車で約10分で市街地のある中央駅までアクセスできます。
チューリッヒ空港周辺または市街地で1泊して、さくっと半日観光を楽しみたいという人や、数日滞在して近場を含めじっくり観光したいという人もいますよね。
そこで今回は、チューリッヒ市内を半日で歩いて回れる観光モデルコースと、周辺の観光スポットをまとめて紹介していきます。ぜひチューリッヒ訪問の際には参考にしてください。
チューリッヒ半日市内観光のモデルコース【徒歩】
では、まずは半日で徒歩で回れる市内観光のモデルコースを紹介します。
1〜5まで順番に歩いて効率よく訪問しながら、チューリッヒ市内をぐるっと周回できます。
1. リンデンホフの丘
まずはチューリッヒ中央駅から徒歩約10分、高台にあるリンデンホフの丘を訪問してみましょう!
リンデンホフの丘はチューリッヒの中でも一番古い地域で、ローマ帝国時代には往来する船から税を取り立てる関所「ツークリウム」がありました。
チューリッヒの名前も「関所」から由来していて、リンデンホフの丘はチューリッヒ発祥の地として知られています。
チューリッヒの駅からリンデンホフの丘へは石だたみの散策路を通り、昔ながらの小さなお店が並ぶ佇まい味わえます。丘の上に上がるとチューリッヒ市街地を一望する素晴らしい眺めを堪能できます。
リンデンとは「菩提樹」の意味、ホフは丘なので、名前の通り「菩提樹の丘」です。観光客だけでなく市民の憩いの広場として親しまれています。
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2. 聖ペーター教会
リンデンホフの丘から、さらに駅から反対方面(チューリッヒ湖)方面へ旧市街の中を進んでいくと「聖ペーター協会」があります。
聖ペーター協会は、ヨーロッパ最大の文字盤(直径8.46m)を持つ大きな時計が特徴で、チューリッヒで最も古い協会としても知られています。
この教会の塔は、1911年まで火の見やぐらとして使用されていて火事番が住んでいました。火事の発生方向を窓から旗で示して、火事から街を守る役割を果たしていたとのことです。
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3. フラウミュンスター|聖母聖堂
聖ペーター協会からさらに直進するとリマト川に架かるミュンスター橋があります。そのすぐ脇にフラウミュンスター(聖母聖堂)があるのでぜひチェックしてください。
天へと真っ直ぐに伸びる緑色の塔の屋根が印象的。
フラウミュンスターは、12世紀から15世紀に建てられたゴシック様式の建築物で、20世紀にシャガールが描いたステンドグラスが取り付けられたことで有名です。
建物内は残念ながら撮影禁止なので、シャガールが手がけた色鮮やかなステンドグラスを目に焼き付けて帰りましょう。
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4. グロスミュンスター|大聖堂
フラウミュンスターから、リマト川に架かるミュンスター橋を渡ると、その反対側にはグロスミュンスター(大聖堂)があります。
ロマネスク様式の建築で2つの塔が並ぶ姿が特徴ある、チューリッヒのランドマーク的な存在です。フラウミュンスターの中には、スイスを代表する芸術家であるアウグスト・ジャコメッティ(ジャコメッチ芸術一家の一人)のステンドグラスがあることで知られています!
またチューリヒのメッツラー社(Metzler) 製の1960年台のパイプオルガンも必見です。
フラウミュンスターは有料で塔の上に上がることができるので、もし天気が良い日に訪問した際には上がってみてください。チューリッヒ湖から遠方にはアルプスの山々まで見渡せる絶景です。
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5.ツォイクハウスケラー|Restaurant Zeughauskeller
昔武器庫だったところが改装されレストランとしてオープンしています。内装は雰囲気たっぷり、スイス・チューリッヒの料理を食べられます。
日本語メニューもしっかりと準備されているので注文しやすく、チューリッヒで人気のレストランの一つです。グロスミュンスターからも目と鼻の先なので、観光がてら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ただし観光客に人気のレストランなので、事前に予約をおすすめします。ビールの種類も豊富です!
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その他の観光スポット
チューリッヒ市内でたっぷり時間がある人が訪問したい、チューリッヒ近郊の観光スポットを紹介します。
リンツ・ホーム・オブ・チョコレート
スイスの有名チョコレート会社「リンツ」の博物館がチューリヒ湖畔キルヒベルクに誕生しました。有名建築家により建てられた博物館の外観もとても素敵で、さまざまな体験をすることができます。
博物館の中に入るとチョコレート・ファウンテンがあり、テンションが上がります。自分だけのオリジナルのチョコレートを作れたりなど、見るだけでなく体験型の施設になっています。また、世界で一番大きいチョコレートショップもありますのでお土産の購入もバッチリです。
チョコレートのテイスティングもありますよ〜!
建物内にはリンツカフェなどもあり、チョコレート好きにはたまらない施設になっているので、チューリッヒで時間がある人はぜひ訪問してみてください!
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FIFAワールド・サッカーミュージアム
世界で唯一のFIFAサッカーミュージアムが、FIFA(国際サッカー連盟)本部のあるチューリッヒに完成しました。2918年からスイストラベルパスの特典「ミュージアムパス」で無料入場になり、世界中から注目を集める観光スポットになっています。
FIFA加盟国のナショナルチーム・ユニフォームや、伝説の試合・選手・ワールドカップ関連の映像や品々など、サッカーファンにはたまらない内容になっています。
展示部分を通過後には、ここでしか購入できないFIFAオリジナルグッズも販売されているので、サッカー好きの友人やご両親へのお土産購入にも最適です。
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ル・コルビジェ展示館
日本人にも馴染みのある「近代建築の巨匠」と呼ばれた建築家といえばル・コルビジェです。実はスイスの時計産業で栄えた西部の村「ラ・ショード・フォン」出身です。
その後、主にフランスを拠点に活躍、日本を含め世界中に価値のある建築物を残してきました。日本には「国立西洋美術館」を手がけたことで知られており、世界文化遺産にも登録されています。
ル・コルビジェの最後の作品となったのがチューリッヒ湖畔に「ル・コルビュジエ・パヴィリオン」で、友人のために設計した建築物です。その建物が展示館となり中を見ることができるので、ぜひ興味がある人は訪問してみてください。
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チューリッヒ美術館
スイスで最大規模のコレクションを持っている美術館です。ヨーロッパの各時代を代表する巨匠たちの名画がそろっているので見どころたっぷりです。
後期ゴシックやイタリア・バロックの名作、レンブラントなどのオランダ絵画、ルーベンスなどのフランドル絵画から、マネ、モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなどのフランス印象派絵画、母国のノルウェイ以外では最大の所蔵となるムンクやココシュカなどの表現主義絵画、ピカソやシャガール、ミロ、ダリ、マーク・ロスコやゲオルグ・バゼリッツなど抽象絵画やポップアートまで。
https://www.myswitzerland.com/ja/experiences/kunsthaus-zuerich/
チューリッヒ美術館にはスイス出身の芸術家たちの作品も多く取り揃えていますが、とくに階段の吹き抜けにあるホドラーの巨大壁画作品は必見。またアルベルト・ジャコメッチのコレクションは彫刻72点、絵画17点、デッサン62点と世界最大規模です。
ヨーロッパ・スイスの芸術を堪能したい人はぜひ訪問してみてください。
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まとめ:チューリッヒは見どころ満載!
スイスの玄関口として知られるチューリッヒは、空港から観光地への移動の前に1泊だけで済ませてしまう人が多いです。その場合、観光せずに素通りしてしまう人も多いですが、ぜひ半日モデルコース歩いて効率よく観光してみてください!
もう少し時間がある人は、チューリッヒ駅からやや離れたところにあるミュージアム関連にゆっくり訪問することもできますし、電車で近くのベルンやルツェルンなどに移動して観光することも可能です。
スイスの都市もいろいろ見どころが多いので、楽しんもらえたらうれしいです。