スイスアルプスで出会える動物たちをまとめました。
スイスアルプスのハイキング途中には、山の上の牧草地(アルプ)でのびのびと育つ牛や山羊などの家畜はもちろん、アルプスの厳しい環境下で育った野生動物たちも出くわすことがあります。
特にツェルマットやサースフェーなどの山岳地帯(ヴァリス・ヴァレー州)では、この州にしか生息していないとても珍しい動物たちがいます。
是非スイスご旅行前に予習をして、スイスアルプスに生息する可愛い動物たちを見に行きましょう!
スイスアルプスの動物たち
では、スイスアルプスで出会うことのできる動物たちを紹介していきます。
マーモット|Marmot
マーモットは、スイスの山岳地帯全域に生息しているリス科の動物です。可愛らしい外見で人気者、警戒心が強くすぐに逃げてしまうので見つけたらラッキーです。
最大で20匹の群れで行動することもあり、地面に穴を堀りその中で暮らしています。穴から穴へ移動しながら、敵が近づいたと認識すると仲間に知らせるために鳴き声「ピー・ピー」を発します。
ヴァリス州の山岳リゾート・サースフェーには、マーモットに餌付けできるスポットがあります。
アイベックス(シュタインボック)|Ibex・steinbock
アイベックス(英語ではシュタインボック)は、ヨーロッパアルプス2000m~4000m付近の岩稜帯に生息する立派なツノが特徴的なヤギの一種。アルプスの王とも呼ばれています。
スイスではグラウビュンデン州に一番多く生息しているようですが、ゴルナーグラート展望台や山小屋宿泊時にもよく見かけることがあります。岩場の急斜面ももろともせずに颯爽と走り去っていく風貌がかっこよく「アルプスの王」と称されるのも頷けます。
ゲムゼ・シャモア(アルペンカモシカ)|Gemze・Chamois
私はまだスイスで出会ったことはないのですが(イタリアのグランパラディースでは見たことがあります!)、スイスアルプスでもゲムゼ(アルペンカモシカ)に出会うこともあります。
シュタインボックと同様に夏は高所に生息していてロッククライミングが得意!見た目はシュタインボックに似ているのでヤギの仲間かと思っていましたが「ウシ科」だそうです。
黒鼻羊(シュヴァルツナーゼ)|Schwarznase
黒鼻羊は、スイスのヴァリス(ヴァレー)州に放牧されている羊で、鼻元(だけでなく顔全体)が真っ黒な珍しい外見が特徴です。16世紀にはすでにヴァリス州の代表的な動物として認識されてきた歴史があるそうです。
近年その人気は高く、ツェルマット観光局のWEBサイトでは黒鼻羊が今どこにいるかピンポイントで分かるようになっているので実際に会うこともできるでしょう。
黒首ヤギ(シュヴァルツハルツ)|Schwarzhalsziege
黒首ヤギも、上で紹介した黒鼻羊と同様にスイスのヴァリス(ヴァレー)州に生息する特徴的なヤギです。首上が(胴体半分も)黒くて、胴体の後ろが白色です。ツェルマットのハイキングコースによく横たわっています。
夏シーズンの間にツェルマットのメインストリートを黒首ヤギが行進するイベント(昔は農家の習慣だったらしい)がありますので是非チェックしてみてください。
牛(エラン種・ホルシュタイン種・シメンタール種など)
スイスには牧草地や山の上のアルムにたくさん牛が放牧されています。穏やかな地形で牧草地が多いベルナーオーバーランド地方のハイキングコースを歩くと、牛が自由きままに寝そべっているスイスらしい風景を楽しめます。
牛にもさまざまな種類がいますが、ヴァリス州ではエラン種の「黒い牛」が飼育されていて、伝統的な闘牛大会が開かれます。
白いヤギ
スイスアルプスでは、アルプスの少女ハイジに出てくるような白いヤギも夏の間は山の上で飼育されています。
特に見かける機会が多い地域は、東スイスのアッペンツェル地方でエッシャー小屋ハイキングをしている時には毎回遭遇します。
まるでスイスの絵本の中に入り込んでしまったかのような、ハイジな世界観を味わえます。
その他
その他にも、リス・うさぎ・ねずみ・狐など、さまざまな動物が生息しています。
ちなみに、スイスアルプスで野生のクマは100年間ほどいなかったそうですが、数年前にグラウビュンデン州のイタリア国境付近で目撃情報があるそうです。また、野生のオオカミも特定の地域のみ生息しているそうです(観光地・ハイキングコースには出てきません)
まとめ:動物に接近しすぎは要注意
スイスアルプスでは、さまざまな動物に出会うことができます。しかし、いくら見た目が可愛くても野生の中で生きている動物ですので接近のしすぎは要注意です。
牛などはハイキングコースを塞いでいることがあり横を通る機会も多いでしょう。気性の荒い時期に近づきすぎてケガをしたガイドさんも知っているので注意してくださいね。
脅かさないように、そっと距離をとって見守るくらいがちょうど良さそうです