ミューレンのおすすめハイキング(1)【ノースフェイス・トレイル】

ラウターブルンネンのU字谷の断崖絶壁の上に位置するミューレンは、ガソリン車の乗り入れが禁止されている、登山列車またはロープウェイでしかアクセスできない山上の村です。
崖上の限られたエリアに多様な植生が凝縮され、初夏には牧草地が色とりどりの花で彩られることから、「花の村」としても知られています。
ミューレン周辺にはいくつかのハイキングコースがありますが、今回は6月初旬から7月上旬にかけて楽しめるノースフェイス・トレイルを歩いてきました。
このコースでは、ユングフラウ地方を代表するベルナー・オーバーラント三山(アイガー・メンヒ・ユングフラウ)を望みながら、絶景のフラワーハイキングを満喫できます。
ミューレンまでのアクセス

断崖絶壁の上に建つミューレンの村へのアクセス方法は2通りあります。シルトホルン展望台観光後に、歩くのもおすすめです。
ラウターブルンネンの鉄道駅目の前のロープウェイに乗車。
グリュッチュアルプでロープウェイ下車。目の前の登山列車に乗ってミューレンへ。
ミューレンの鉄道駅着。街の中心まで徒歩5分程度。
ラウターブルンネン鉄道駅目の前を走るバスに乗車。
シルトホルン展望台にも上がれるロープウェイにて、途中駅のミューレンで下車。
ミューレン着。街の中心まで徒歩5分程度。
ハイキングコース概要(MAP)
ノースフェイス・トレイルは、ミューレンの村からケーブルカーでアルメントフーベル展望台へアクセスし、そこから牧草地の中をぐるっと一周して再びミューレンの村に戻るハイキングコースです。全長6.6kmで、所要時間は約2.5〜3時間ほど。程よい距離で、のんびりと絶景ハイキングを楽しめます。
コース途中にはいくつかの分岐がありますが、一番手前の分岐をミューレン方面に下るブルメンタール・コースを選べば、約1時間のショートコースとして楽しめます。観光メインで軽くハイキングしたい方にはこちらがおすすめです。
ノースフェイス・トレイルを歩こう!

では、今年実際に歩いた時の写真を使いながらハイキングコースを紹介します。
アイガー・メンヒ・ユングフラウ(ベルナーオーバーラント三山)の絶景&お花畑を楽しめました!
アルメントフーベル展望台へ
まずは、ミューレンの村のほぼ中心に位置するアルメントフーベル展望台へ向かいます。
展望台に上がると、「ALLMENDHUBEL」の大きな文字のオブジェが目を引き、バックにはベルナーオーバーラント三山が広がる絶好の写真スポットがあります。

ミューレンの村内からも三山は一応見えますが、手前の山が視界を遮るため、展望台に上がるだけでも十分に価値があります。
展望台には、子供が遊べる公園やレストランもあり、ケーブルカー乗り場にはトイレも完備。公園を通り抜けながら、ハイキングコースへと入っていきます。

公園を抜けると、高山植物園のように花が咲き誇る道脇を通り、牛たちがのんびりしている牧草地をすり抜けてハイキングコースの入り口に到着します。

ブルメンタール(花の谷へ)
牧草地の中に入っていきます。

すぐに一面のお花畑とベルナーオーバーラント三山の絶景が広がります。ここでゆっくり景色を楽しんで、ミューレン方面に下山すればショートコースになります。
この辺り一体が、ブルメンタールと呼ばれています。ブルメン=花・タール=谷なので「花の谷」です。

2025年6月27日に訪れましたが、6月中旬ごろに来ると、さらに色とりどりの花が楽しめます(ただし残雪のリスクもあるので注意)。

ノースフェイス・トレイルの名前の通り、コース沿いではユングフラウ地方の名峰の「北壁(ノースフェイス)」を観察できます。
コース脇には看板が設置されており、山の北壁登頂ルートや記録もチェック可能です(日本語表示もあり便利です)。

ズッペンアルプを経由
お花畑を抜けてズッペンアルプのレストラン前を通ると、ここから上り坂。少し高い場所にあるハイキングコースへ進みます。

レストランは雰囲気がよく、チーズフォンデュやアルペンマカロニ、ケーゼシュニッテ(チーズトーストのような郷土料理)を楽しむのもおすすめです。

ここの坂が一番の難関かも。

天国のようなハイトレイル
坂を登ると、細かなアップダウンが続く地味な区間に入ります。
その後、樹林帯を抜けると再び壮大な絶景が広がります。ベルナーオーバーラント三山を望むおだやかな景色は、まるで天国のようです。


牛小屋で折り返し
そ途中には、牛小屋兼カフェがあり小休憩も可能。ここから先はミューレン方面に下山します。

ノースフェイス・トレイルにはいくつかショートカットがあり、残りの時間や体力に応じてコースを選べます。

下りはケーブルカー分も歩くため長く感じるかもしれません。膝が心配な方はストックの使用をおすすめします。

チーズ小屋も(無人販売所あり)
途中の牛小屋では、山の上で作られたチーズ「アルプケーゼ」が販売されています。
真空パックされているのでお土産にも最適です。スーパーで買うより安いと思います!

ミューレンの村が見えてきたらゴールはすぐそこ。シルトホルン展望台のロープウェイ乗り場付近に到着します。

お疲れさまでした!お花の時期にぜひミューレンを歩いて、絶景と高山植物を満喫してみてください。
まとめ:ミューレン滞在がおすすめ!
ノースフェイス・トレイルを歩くなら、シルトホルン展望台とあわせて丸一日楽しめるため、ミューレンの村に宿泊するのがおすすめです。ミューレンを起点にすれば、ユングフラウ地方の他のハイキングコースにもアクセスできるので、滞在拠点としても最適です。
また、グリンデルワルトやインターラーケンと比べて団体ツアーが少なく、静かにスイスらしい雰囲気を満喫できます。
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