スイスのツェルマットは世界中の人が集まる人気観光地です。日本人には夏シーズンのハイキングをイメージする人が多いかと思いますが、実は冬シーズンが一番のハイシーズンです。
最近は日本もスキー人口が減っていることなどから、海外スキーに出かける人は年々減ってきている状況です。しかし、マッターホルンをはじめとする4000m急のアルプスが雪を纏う白銀の世界の中、広々としたゲレンデを滑る疾走感は素晴らしいものです。
一度、海外スキーを経験したらその魅力に虜になってしまうこと間違いありません!
数あるヨーロッパアルプスのスキーリゾートの中でも、人気No.1はもちろんツェルマット。一番バランスが良く、誰にでもおすすめできるスキー場です!
今回は、ツェルマットのスキー場の魅力や楽しみ方を詳しく紹介します。
ツェルマット・スキー場の概要
地図の無料ダウンロードはこちら(英語版)
ツェルマットはベースの街の標高が1620m。スキー場はスイス側の3つのエリア「スネガ・ロートホルン」「ゴルナーグラート」「マッターホルングレッシャーパラダイス」と、イタリア側の「チェルビニア」「ヴァルトルナンシュ」に別れています。
- スネガ・ロートホルン
- ゴルナーグラート
- マッターホルン・グレッシャーパラダイス
- チェルビニア
- バルトルナンシュ
とにかく広大なスキー場で、コースの総延長距離は360kmにもなります。
ヨーロッパ最高地点でもある「グレッシャーパラダイス展望台」は3,883mであり、富士山よりも標高の高いところにゴンドラ・ロープウェイで上がることができます。
そこからイタリア側に滑り込めば、スキー場の最大標高差は2279mもあります!
どのエリアにも、ツェルマットの街に巡回しているスキーバスに乗車して、リフト・ゴンドラ乗り場へアクセス可能です。どこも歩いて移動ができる範囲内なので、スキー場へのアクセスが良いところも大きな特徴です。
スキー場の難易度は…?
ツェルマットのスキー場は、他のヨーロッパのリゾートと比べると、コースレイアウトのバランスが良く難易度は低めです。
しかし、日本でも毎年スキーに行っているような人でないと体力的に厳しいかもしれません。スイス側・イタリア側と国境越えスキーができるくらい広大なので(標高差もあるのでとにかく1本が長い!)1週間滞在しても全てのコースは滑りきれないほどです。
日本のスキー場で中急斜面を難なく滑れる人であれば、ヨーロッパの広大なスキー場を満喫できます。海外スキー挑戦前に、日本のスキー場で足慣らしをしてから行きたいですね!
ツェルマット・スキー場の5つの魅力
まずは、ツェルマットのスキー場の5つの魅力から、その特徴を解説していきます!
魅力1:マッターホルンと主要な4000m峰に囲まれた大展望!
まず一番の魅力はアルプスの展望が抜群に良いところ。
他の海外のスキー場と比較しても、景色の良さはNo.1だと思います。
ヨーロッパ・アルプスの主要な4,000n峰が、このツェルマットを取り囲むように位置しています。
その中でも、やはりマッターホルンは格別です。
マッターホルンの標高は4,478m、スイスの中でも一番標高の高い山というわけではありませんが、連山が続くアルプスでは珍しい独立峰なので、どこから見ても目立ちます!
そして何より形が美しいですよね…。
世界の名峰マッターホルンをこんなにも間近に、色んな角度から眺められる場所は、ツェルマットのスキー場しかありません。
この絶景を目の前にスキーを滑る爽快感は、とても言葉では表現できないものです。
日本の旅行者には夏のハイキングの人気が高いですが、雪を纏ったアルプスの美しさと言ったら…。
ぜひ、冬のツェルマットにも訪れてみてください!
魅力2:世界中の人が集まる国際色豊かなツェルマット
マッターホルンの山麓にあるツェルマットは、年間を通して世界中の観光客が集まる国際色豊かな街です。
特に、ヨーロッパではスキーの人気は高く、冬が年間で一番訪問客が多いハイシーズンです(逆にアジアの観光客は激減します…!)
ヨーロッパには数えきれないほどのスキー場が存在しますが、その中でもツェルマット は一際高い人気を誇ります。
ホテル・レストラン・お土産屋の数も多く、スキー場もしっかりと設備投資されているので、続々と新しいリフト・ゴンドラができたりなど、年々進化を続けているリゾートです。
魅力3:イタリア側へ国境越えスキーが楽しめる
ツェルマット・スキーの一番のハイライトは、イタリア側への国境越えスキーが楽しめるところでしょう。
富士山より標高の高い展望台があるグレッシャーパラダイス(3,883m!)まで最新のゴンドラで上がったら、イタリア側へのロング滑走が始まります。
グレッシャーパラダイス展望台は、その名の通り氷河で覆われているエリア。夏シーズンでも一年中スキーを楽しめるところでもあります。
氷河で冷やされた雪の上を、颯爽とイタリアのチェルビニア、ヴァルトルナンシュの街まで滑ると、標高差が2,000mを超えるのスーパー・ロング 滑走です!
もちろん景色も最高なので、アルプスの大パノラマを目の前に、広い斜面を滑り降りていくのは気持ち良いですよ〜!
イタリア側に行く時には、帰りのリフトの時間には注意しましょう。スイス側に陸路で同日に戻るのは不可能です。
悪天時は、リフトが止まる可能性があるので避けた方が無難です。
このスケールの大きさは、まさに海外スキーの醍醐味です!
魅力4:雪質が良く、スキーシーズンが長い
ツェルマットは標高が高いので、他のリゾートと比較しても安定した雪質の中でスキー滑走を楽しめます。一年中スキー滑走ができるエリアもあるほどです。
そのため、スキーシーズンが長く、11月〜4月頃までスキー可能です。おすすめ時期は、一番雪が多いのは1月下旬〜2月、または、天候が安定して晴天率が上がるのは3月上旬あたりです。
旅行代金を抑えたいのであれば、4月も穴場です。11月は年によっては雪が少ないリスクがあります。
魅力5:ゲレンデの山小屋レストランが美味しい!
ツェルマットのスキー場には、昼食や休憩に最適な山小屋レストランが多くあります。
スイスには他のエリアにもスキー場がありますが、ゲレンデレストランの豊富さもツェルマットがNo.1ですね。スイス・イタリアと両方の料理を楽しめることも大きな特徴です!
スキー滑走に疲れたら、ホットチョコレートで休憩しましょう。ホイップクリームのせがおすすめ、日本に比べるとクリームが甘すぎずミルキーな味わいになります。
イタリア側のレストランはスイス側に比べると値段が安くなります。パスタやピッザなど、日本人の舌に合う料理がそろっていてどこで食べてもおいしいですよ。
山の上でマッターホルンを眺めながら、絶景ランチができるのです。これ以上の贅沢はありません…
ツェルマットへのアクセス方法
スイスのツェルマットでスキーしたい!という人に向けて、公共交通機関を利用したアクセス方法を紹介します。
スイスは国土が九州ほどの大きさしかなく、公共交通機関が非常に発達しているので、個人旅行もしやすい国です。
チューリッヒ空港から電車で乗り換え1回!
ツェルマットへのアクセスは意外にも簡単!スイスの玄関口であるチューリッヒ空港から、たったの1回の乗り換えでアクセスが可能です。
チューリッヒ空港から直結の鉄道駅に移動して(Train/Bahnと書いてある方に進みます)、以下の乗り換えでツェルマットに約3時間30分で到着します。
スイスの列車は自由席ですので、予約なし席に座れます(日本の様に混雑しません)1等車・2等車と車両が別れているののだけご注意ください!
ツェルマットに同日に到着したければ、チューリッヒ空港15時代までの電車に乗りたいですね。
移動例(2023年11月のスケジュール)
チューリッヒ空港 15:45分発
⇩
フィスプ駅 18:02分着
フィスプ駅 18:08分発
⇩
ツェルマット駅 19:14分着
同日移動も可能ですが、個人手配でツェルマットにいく場合は、
フライトの遅延などのトラブルや、暗くなってからツェルマットに到着するのを避けるため、チューリッヒ空港や市内で前泊することをおすすめします。
▼スイスの列車の乗り方は以下の記事で詳しく紹介しています
▼チューリッヒ前泊ホテルのおすすめ
スキー・スノーボード・ブーツのレンタルは可能?
ツェルマットのレンタル状況はどうなのでしょうか?解説していきます。
ブーツはご自身のものがおすすめ
ツェルマットのスキー・スノーボードのレンタルは非常に充実しています。
板などは最新モデルがそろっているので、列車移動などスキー板を持っていくのが大変…という人はレンタルするのもおすすめです。スキー板・ポールのセットで、1日だいたい5,000円程度のレンタル費用です。
しかしブーツはご自身のものを持っていくことをおすすめします。レンタルは外国人向けのブーツなので、日本人の足の形にはフィットしない場合が多いからです。
また、航空会社によってスキー板の取り扱いが異なりますので、別途確認が必要です。
レンタルショップはたくさんあるので困らないはずですが、前回は街中にあるJulen Sportsというところで借りました。参考までに。
ヘルメット着用を推奨します!
海外のスキー場では、ほぼ100%の人がヘルメットを被っています。
万が一、誰かと衝突したときや、転倒したときなど、ヘルメットが命を救ってくれることもあります。ヘルメットもレンタルが可能ですので、必ず被るようにしましょう。
スキーパスの種類・手配方法は?
最後に、スキーパスの種類と手配方法を紹介します。
スキーパスの種類
ツェルマットのスキーパスには、主に2種類のパスがあります。スイス側のツェルマットのみで利用できる「ツェルマット・パス」と、イタリア側も利用できる「インターナショナル・パス」です。
以下が、2023年の目安料金です。しかしシーズンによって(滑走日)料金が変動しますので公式ページにてご確認ください。また、フレックスパスを選ぶと滑走しない日を設けることができます。
- 5日券 ツェルマットパス 352CHF
- 5日券 インターナショナル・パス 399CHF
(2023年11月現在のレート:1CHF=168円)
イタリア側への国境超えスキーを楽しみたい場合には、インターナショナル・パスを選ぶことがポイントです。
スキーパスの手配方法
スキーパスはリフト乗り場の窓口でも購入できますが、インターネット上で事前に購入すると割引がありますよ!
もしサイトを見ても英語でよく分からない!という人は、窓口購入が無難です。
旅行会社のスキー・ツアーに申し込む
英語も話せないしスキー場で迷子になるのは怖い!
という人は、旅行会社が主宰しているツアーに申し込むのも一つの手です。だいたい10名あたり1ガイド付くかたちでスキー場を滑ります。現地でガイドの存在はかなり頼りになりますよ。
また個人旅行をする場合にも、専門旅行会社を利用すれば、手配だけでなくアドバイスに乗ってもらえます。現地で何か起こった場合でも、対応してくれるので安心です。
もし紹介が必要な場合には、お問い合わせください。
まとめ
2023-24年度は、ようやくスイス旅行の需要が戻ってきました。
まだまだ情報として書き足りないことがあるので、ツェルマットのおすすめホテル、レストラン、観光情報など、個人旅行のお役立ち情報などを載せていく予定です。
海外スキーは、本当に素晴らしい経験になりますので、たくさんの人に興味を持ってもらえたらうれしいです。