サンモリッツはスイスのエンガディン地方の中心地で、世界中のセレブが集まる高級山岳リゾートとして知られています。1928年と1948年に、過去2回、冬季オリンピックが開催されています。
日本人からは夏シーズンの方が人気で、ベルニナアルプスと氷河が織りなす美しい景色を見ながら展望台観光やハイキングを楽しみます。年間平均晴天率が322日もある太陽が似合うリゾートで、高地の澄んだ爽やかな気候から「シャンパン気候」とも呼ばれています。
また、サンモリッツからは、マッターホルン山麓のツェルマットまで「氷河特急」、またイタリアのティラーノまで「ベルニナ特急」が運行している起点の街としても知られています。
スイスの古い言語である「ロマンシュ語」が使われているエリアで、地名や展望台などの名前にロマンシュ語が多く使われています。
サンモリッツの街中(タウンマップ)
サンモリッツ駅から出て、サンモリッツ湖を背後に高台になっている正面に、サンモリッツの街の中心地(ドルフ)エリアが広がっています。
駅から高台まで道路を登っていくと時間がかかってしまうので、駅から左手にある駐車場を抜けてエスカレーターで中心地へアクセスすることをおすすめします。
また、サンモリッツ湖の西川に広がっているエリアがサンモリッツ・バードと呼ばれるエリアで、バード(BAD)とは温泉の意味です。実はこのエリアこそ、3500年もの歴史を誇るサンモリッツ発祥の地でもあります。今なお炭酸泉が湧き出ていて温泉(プール)施設やホテルがあり、中心地よりも静かな滞在を楽しめます。
ドルフエリアは高級ブティックやホテル・観光案内所・レストランなどが並んでいます。ドルフエリアとバードエリアの中間に、アルプスの有名画家「セガンティーニ美術館」があります。
それぞれのエリアへのアクセスはバス利用が便利です。
サンモリッツ周辺の展望台・ハイキング
サンモリッツ周辺の展望台を紹介します。
ピッツ・ナイル(3022m)
Piz Nair
サンモリッツ・ドルフの中心にあるバス・ターミナル裏から上がれる展望台です。谷を隔ててベルニナ・アルプスの山並みと、オーバーエンガディン地方へと続く谷と湖の景色を一望します。冬季オリンピックのメイン会場(スキー場)でもあります。
コルヴァッチ(3303m)
Corvatch
サンモリッツからバスでスールレイにあるロープウェイ乗り場へ。ベルニナ山群最高峰のピッツ・ベルニナをはじめ氷河を抱いたアルプスを間近に望む展望台です。中間駅からロゼック谷へ下るハイキングも人気があります。
ディアヴォレッツァ(2978m)
Diavolezza
ベルニナ線(電車)またはバスに乗車してロープウェイ乗り場へ。展望台からは、ベルニナアルプスの名峰がずらりと並び、モルテラッチ氷河・ペルス氷河が流れている絶景が広がります。展望台には山岳ホテル・レストランがあります。
ムオタス・ムライユ(2454m)
Muottas Muragl
サンモリッツからバスでプント・ムライユへ。赤いケーブルカーで上る展望台です。サンモリッツ全体、マローヤ峠まで続く谷に連なる4つの湖、ロゼック谷方面の景色まで見渡せます。展望台上のパノラマレストランや、セガンティーニ小屋へと続くハイキングコースが人気です。
フルチェラス(2312m)
Furtschellas
サンモリッツからバスでシルスマリアへ。村外れのロープウェイで展望台へと上がります。シルス湖とシルヴァプラーナ湖、そしてマローヤ峠へと続く谷を見渡せる立地です。こここからフェックス谷へと下るハイキングはお花のシーズンにおすすめ、桃源郷のような景色を楽しめます。
▼その他のハイキングコースは、以下のページが便利です。
サンモリッツ周辺の観光スポット
サンモリッツ街中また周辺の観光スポットを紹介します。
セガンティーニ美術館
エンガディンを愛したアルプスの風景画家セガンティーニの美術館です。アルプス三部作として知られる「生」「自然」「死」は、サンモリッツ周辺の山の上で描かれています。没後100周年を記念して建てられた石造りの美術館は街中から歩いて10分、サンモリッツ湖を見渡せる絶好の立地にあります。サンモリッツに訪問する際には、セガンティーニ美術館でアルプス三部作は必見です。
レーティッシュ鉄道
(ベルニナ・アルブラ線沿線)
サンモリッツは、レーティッシュ鉄道が運行していて、アルブラ線(クールからサンモリッツ間)とベルニナ線(サンモリッツからティラーノ間)は世界遺産に登録されています。特に、氷河特急でも通るランドヴァッサー橋や、イタリアのティラーノ手前にあるブルージオのループ橋が有名です。
サンモリッツからベルニナ特急に乗車してイタリアのティラーノまで往復観光や、ベルニナ線の途中駅で下社して沿線ハイキングなどが人気です。
シルス・マリア Sils Maria
シルスマリアは、サンモリッツからバスで30分ほどの距離にあるアルプスと湖に囲まれた美しい村です。哲学者ニーチェが1881年から1881年まで夏に過ごしていたそうで、ニーチェ記念館として当時のまま残されています。
その他にも、ヘルマン・ヘッセ、トーマス・マン、マルセル・プルーストなど多くの文人・芸術家が気に入って滞在していた場所でもあります。街外れのフルチェラス展望台とフェックス谷ハイキングが人気です。
ソーリオ Soglio
中世にタイムスリップしたかのような昔ながらの石造りの建物が並ぶソーリオの村は、シオーラ山群に囲まれたブレガリア谷の秘境で、画家セガンティーニが「天国の入り口」と称し家族と冬を過ごしていたお気に入りの場所。アルプス三部作の「生」の舞台として知られています。
ヨーロッパ最大の栗林があり、栗パスタやケーキなどが特産品です。歴史遺産の貴族の屋敷「パラリッソ・サリス」と庭園も有名です。
サンモリッツからポストバスで1時間30分ほどかかりますが、ぜひ訪問してほしい観光スポットです。途中、マローヤ峠にはセガンティーニのアトリエがありアルプス三部作「死」の舞台があるのでお併せて訪問もおすすめです。
サンモリッツのアクセス
サンモリッツのアクセスですが、氷河特急やベルニナ特急、パーム特急が運行していたりなど、さまざまなアクセス方法があります。空港から直接アクセスする場合には、チューリッヒ空港まから列車で約3時間半かかります。
ミラノからアクセスすることもできますが列車だとちょっと面倒です(約4時間かかります)
チューリッヒ空港から移動例
乗車時間:約10分
乗車時間:約1時間20分
乗車時間:約2時間
※途中、ランドヴァッサー橋を通ります。
▼公共交通機関で移動する人は、列車・バス・湖船が乗り放題のスイス・トラベル・パスがお得です!
▼スイスの列車の乗り方・時刻表の調べ方
氷河特急(サンモリッツ〜ツェルマット)
サンモリッツからツェルマットまでは氷河特急が走っています。氷河特急は事前に座席予約が必要です。
ベルニナ特急(サンモリッツ〜ティラーノ)
サンモリッツからイタリアのティラーノまではベルニナ特急が運行しています。ベルニナ特急は事前に座席予約が必要です(ローカル線は不要です)
またイタリアのティラーノから、スイスのルガーノまではベルニナバスが運行しています。
パーム特急(サンモリッツ〜ルガーノ)
サンモリッツ駅前からパーム特急(バス)がルガーノまで運行しています。
荷物も乗せることができるので、サンモリッツ⇆ルガーノ間の移動に便利です(マローヤ峠を超えてブレガリア谷経由でコモ湖畔を抜けていくルートです)
こちらも事前に座席予約が必要です。詳しくは公式サイトをどうぞ(予約もサイト上から可能です)
サンモリッツの観光・ホテル・レストラン情報
ベルグバーネン・インクルーシブについて
サンモリッツ周辺のホテルに2泊以上宿泊すると、ベルグバーネン・インクルーシブと呼ばれるパスがもらえます。
周辺の公共交通機関や山岳交通機関が乗り放題になるのでかなりお得に観光できます!適用範囲はホテルによって若干異なるので注意が必要です。
以下のページで詳細ご確認ください。