スイスのグリンデルワルトと言えば、アイガー・メンヒ・ユングフラウを始めとするアルプスの名峰群と、裾野に広がるのどかで牧歌的な風景が特徴。アルプスの少女ハイジのシーンを想わせる、まさに「スイス」らしい山岳リゾートというイメージです。
ユングフラウ・エリアの一部で、周囲にはユングフラウ・ヨッホを始めとする有名な展望台があり、世界各国から観光客が押し寄せます。
しかし、せっかくスイスのグリンデルワルトに旅行するのであれば、展望台観光だけではもったいない!周辺にはさまざまなハイキングコースがあり、ユングフラウ3山を始めとする山岳展望や、牧草地一帯を埋め尽くすお花畑が素晴らしいエリアなのです。
アルプスの爽やかな気候に包まれながら、初心者でも簡単に歩けるハイキングコースに出かけませんか?
今回は、スイス・アルプスのグリンデルワルトで誰もが簡単に歩けるハイキングコースを紹介します!ぜひ、これから旅行を検討している人は参考にしてください。
グリンデルワルトで観光ついでに歩ける簡単ハイキングコース3選!
グリンデルワルト周辺には、さまざまなハイキングコースがありますが、その中でも観光ついでにスニーカーで歩ける簡単&初心者向けコースを3つ紹介します。
- フィルスト展望台〜バッハアルプゼー往復ハイキング
- メンリッヒェン展望台〜クライネシャイデック(ユングフラウヨッホ展望台)ハイキング
- グリュッチュアルプ〜ミューレン(シルトホルン展望台)ハイキング
フィルスト展望台〜バッハアルプゼー往復ハイキング
グリンデルワルトのメインストリート沿いにあるフィルスト・ゴンドラ乗り場から展望台へ。フィルスト展望台からはアイガーを始めとするユングフラウ地方の名峰が勢揃い、素晴らしい絶景が広がります。
ユングフラウ鉄道グループであるフィルスト展望台は、年々新しい設備が拡充され、迫力のあるフィルスト・フライヤーや断崖絶壁に沿ってつくられたスリルウォークが人気を集めています。
展望台にある山小屋レストランでゆっくりお茶も良いですが、せっかくなら少し足を伸ばして山上湖バッハアルプゼーまで歩いてみましょう!
往復で2時間程度の簡単ハイキング、ハイキング道はしっかりと整備されているので、スニーカーでも歩けるくらい楽々コースです。
南斜面の太陽の恩恵を受けて、シーズンには高山植物・お花の宝庫、たまらない絶景が広がっていますよ〜!
山上湖からは、先ほど展望台から見えていた山も、角度が変わりまるで別の山の様に見えます。特に、湖から見えるシュレックホルンは日本人好みの三角形に形を変えます。
条件がそろえば、山上湖バッハアルプゼーにシュレックホルンが映ります。よく旅行会社のパンフレットでも使われている、逆さシュレックホルンが見れてしまうのです。
湖にはトイレも設置されているので、天気がよければゆっくりと景色を楽しみながら、ピクニックランチもおすすめです。
バッハアルプゼーからは、ゴンドラ中間駅のボルトまで、またさらに足を伸ばしてブスアルプやシーニゲプラッテまでコースが続く、ユングフラウ地方屈指のパノラマトレイルです。
さまざまなコースへと続きますが、簡単コースの人はまた同じ道をフィルスト展望台まで戻りましょう。ぜひグリンデルワルトに来たら、歩いてみてくださいね!
ハイキングコースの詳細
- 出発地点:フィルスト展望台/First(2,184)
- 到着地点:バッハアルプゼー/Bachalpsee(2,265m)
- 標高差:約80m
- 目安のコースタイム:約2時間(往復)
- アクセス:グリンデルワルトのメインストリート沿い、フィルスト・ゴンドラ乗り場から展望台へ
メンリッヒェン展望台〜クライネシャイデック・ハイキング
メンリッヒェン展望台は、グリンデルワルトの隣の駅グルントからゴンドラが発着します。2019年に掛け替えられた最新のゴンドラです。
メンリッヒェン展望台へは、反対側のウェンゲン村からもロープウェイでアクセスできます。到着すると、ユングフラウ3山として有名なアイガー・メンヒ・ユングフラウの絶景が待っています。
特にアイガー北壁の迫力は絶大!冬でも雪を纏わない垂直な黒い壁は、今まで多くの登山家が命がけで挑戦してきました。
日本人との馴染みも深く、1969年に加藤滝男氏が率いる6人の日本人登山家たちが、アイガー北壁最難関とされる「赤い壁」を突破、頂上まで真っ直ぐに伸びるルートを開拓し、世界を驚かせました。
そのルートは、現在でも「Japaner Direttissima(日本直登ルート)」と呼ばれ、語り継がれているほどです。
その巨大な北壁をマジマジと眺めながら、絶景のハイキングコースを満喫しましょう!
コースからは、グリンデルワルトの牧歌的な風景も堪能でき、カランコロンと心地よいカウベルの音を聴きながらハイキングを楽しめます。
ハイキングコースはほぼフラットで歩きやすい道が続きますので、ぜひ気軽に散策してくださいね。クライネシャイデックまでは、約1時間30分の道のりです。
ハイキングを楽しんだ後は、是非ユングフラウ鉄道の登山列車に乗って、ヨーロッパ最高地点の鉄道駅ユングフラウヨッホ観光をお楽しみください!
アイガー北壁をくり抜いて作られた鉄道は圧巻ですよ!
ハイキングコース詳細
- 出発地点:メンリッヒェン展望台/Männlichen(2,230m)
- 到着地点:クライネシャイデック/Kleine Scheidegg(2,265m)
- 標高差:約35m
- 目安のコースタイム:1時間30分
- アクセス:グリンデルワルトの隣駅グルントからゴンドラで約30分
グリュッチュアルプ〜ミューレン・ハイキング(シルトホルン展望台)
グリンデルワルトから少し電車に乗ってラウターブルンネン駅で下車、ロープウェイを乗り継ぎグリュッチュアルプへ。断崖絶壁の上にある、小さな村ミューレンを目指して歩きましょう。
ミューレンは、ユングフラウ3山がバランス良く見える立地、ガソリン車乗り入れ禁止で大型バスが入れないことから、より静か滞在ができると人気です。
今回は、グリンデルワルトから日帰りで簡単に楽しめるハイキングコースをピックアップしました。特に春の時期にはクロッカスが咲き乱れる美しいコースです。
ミューレンまでは、アップダウンの少なく歩きやすいルート。基本的には、登山列車の路線沿いに歩くので、迷うこともありません。ゆっくり歩いて約1時間30分、誰もが楽しめるハイキングコースです。
ミューレンに到着後は、ぜひシルトホルン展望台に上がって景色を楽しんでくださいね!007の舞台となったことで有名で、さまざまな仕掛けが施してあり天気が悪くても楽しめます(笑)お土産やレストランもありますよ。
下の写真のように、シルトホルン山の山頂に建てられた展望台で、これ以上ないほど美しいユングフラウ3山を望みます。素晴らしいロケーションなので、やはり晴れてほしいですね〜!
中間駅のビルクには、下がスケスケのスリルウォークがありますので、もし時間があれば立ち寄ってみてください。スリル好きにはたまらないはずです(笑)
ハイキングコース詳細
- 出発地点:グリュッチュアルプ/Grütschalp(1,486m)
- 到着地点:ミューレン/Mürren(1,639m)
- 標高差:約153m
- 目安のコースタイム:1時間30分
- アクセス:グリンデルワルトから電車でラウターブルンネン駅(約40分)、ロープウェイに乗り換えてグリュッチュアルプへ。
まとめ
グリンデルワルトから簡単に歩けるハイキングコースを紹介しました!どのコースも、登山靴ではない普通のスニーカーでも歩けるので、観光地ついでにぜひ立ち寄ってみてください。
自由度の高い旅行会社のツアーに入るのも一つの手ですが、スイスは公共交通機関が発達していて、時間も正確、個人旅行のしやすい国一つです。英語も観光地であればどこでも通じるので、ゆっくりスイスの自然を満喫できる、個人旅行が断然おすすめです!
同じ山岳リゾートでは、マッターホルンの麓のツェルマットが有名ですが、グリンデルワルトは牧草地が多くのどかな雰囲気が特徴です。日本人が思い浮かべるスイスのイメージに一番近い山岳エリアだと思います。
他にも、まだまだおすすめの場所がありますので、ブログで少しずつ紹介していきます!
▼日本人ハイキングガイドに案内を希望の方は、以下をご参照ください。
▼グリンデルワルトの記事